サミュエル・ウルマンの有名な詩「青春」』を紹介します。村上博靱

 私が日立製作所水戸工場の系列会社にいた頃、尊敬する上司の大平 剛社長が『いつまでも若々しく生きるために』と題して、講話してくれたことを思い出した。
その言葉を信じて若くいるためには、どうしたらいいか?考えました。
あるところで聞いた二つの言葉がある。それは「教養」「教育」である。とは言え解釈に違いがある。「教養」は今日の用事を造る、「教育」は今日は行く。すなわち元気でいるためには毎日用事を作り、そして足を使って行くことである。家にとじ込もるでは無く、外に出て人に会うことが、すなわち健康の源だとおもいました。もうボケてる暇はありません。ちょうど80歳の節目になりました。。・・・

 青春とは人生の或る期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。

優れた創造力、逞(たくま)しき意志、炎ゆる情熱、法懦(きょうだ)をしりぞける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。苦悶や、狐疑(こぎ)や、不安、恐怖,失望、こう言うものこそ、あたかも長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。年は七十であろうと十六であろうその胸中に抱き得るものは何か。

いわく驚異への愛慕心、空にきらめく星辰(せいしん)、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰、事(きんぎょう)に処する剛毅(ごうき)な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探究心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる。人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる。

希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。大地より、神より、人より、美と喜悦(きえつ)、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り、人の若さは失われない。

これらの霊感が絶え、非歓(ひたん)の白雪が人の心の奥までもおおいつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ人は全くに老いて、神の燐みを乞うる他はなくなる。

頭を高く上げ、希望の波をとらえる限り、八十歳であろうと、人は青春にして巳む