句会 アマチュール 

句会アマチュールと言う俳句の会が冨川元文さん(脚本家)主宰で発足しました。
その折りにお誘いが有りましたので参加させて頂く事になりました。
俳句は全く作った事もありませんでしたが「皆さん素人ですから楽しくやって下さい」と背中を押されたような気がしました。
新しい挑戦を試みてみようか。と思っている時にサミュエルウルマンの「青春とは心の若さである。
年を重ねただけでは人は老いない」と言う句が浮かんできました。
そして第一回句会はLINEでビデオリモートですると言うのですが全て初体験です。
友人の力を借りて何とか当日を迎えましたが何とかついていくことができました。
(エリカ乃花)


第六回Zoom句会アマチュール 2021年3月28日(日) 実施しました。

兼題 「五輪」

(1)冴返る繋ぐ聖火に希望燃ゆ  ハヤシ
(2)五つの輪つながらぬまま春愁う  金時娘
(3)さくらさくら五輪の夏に夢つなげ 紀州人
(4)涅槃西風(ねはんにし)花一つ受く五輪塔 谷口
(5)聖火燃え心踊りし青春五輪 吉野
(6)頂に五輪のマーク山笑ふ みなみ
(7)盛夏まつ五輪開催五里霧中  まっち
(8)鉢巻に五輪をかけた依田郁子 夏田
(9)五輪の火掲げる走者斑(はだれ)雪 高橋(最優秀)
(10)観潮(かんちょう)に願いをたくす五輪の和  佐々木
(11)地こすりも今は昔の夏季五輪  ケイタ

当季雑詠

(12)桜東風君を想うやかざぐるま まっち 
(13)肩寄せて枝垂れ桜の夕べかな 夏田
(14)こんな事嬉しいなんて風光る 吉野
(15)春昼の眼科やさしき人ばかり みなみ
(16)老いの春猫の手借りて庭いじり  紀州人(優秀)
(17)青き踏む事もできずに過ぎし時 高橋
(18)幾年(いくとせ)や春一番と歌はれし 佐々木
(19)地球儀にゴミのシールや春かなし 金時娘
(20)逝きし友桜下にありて声を聴く 谷口(優秀)
(21)春北風(はるならい)に背を押され行く朝の駅 ハヤシ
(22)ホームから見送る母に忘れ雪 ケイタ
(23)桜月定年を迎えふと詫び  夏田
(24)花粉症音も立てずに来たりけり  吉野
(25)催花雨(さいかう)に喜び悲しみ乱れ落つ  紀州人
(26)繋ぐ手の温もり見上ぐ吾子の笑み  ハヤシ
(27)車窓にて移ろう景色山笑う まっち
(28)渋滞のイライラ癒す鼓草 ケイタ
(29)祖を想い百花を添えた墓ぬくし 高橋(優秀)
(30)花落つる流れにまかせ鳥雲に 谷口
(31)流氷や一夜に去るはまぼろしき  佐々木
(32)春燈やコーヒーすこし濃く淹れて みなみ
(33)コロナ過に一人の花見酒が沁む 金時娘

参考
催花雨(さいかう)の意味は? 催花雨とは、開花を促すような雨のこと。 桜をはじめ、いろいろな花を催す。
涅槃西風(ねはんにし)涅槃会「陰暦二月十五日」はお釈迦様の入滅の日にあたり、この頃に吹く風の事をいう。
     美しい響きからも西方浄土が想象される季語である。時期的には春の彼岸前後にあたり、一般的に浄土か
     らの迎え風などとも言われる。
春北風(はるならい)低気圧の影響で一時的に西高東低の冬型気圧配置に戻り、冷たい北西風が雪を伴って吹く。
   一時的に季節の戻りを感じるもの                            
春昼 春の真昼をいう。明るく暖かく閑かなものである。
忘れ雪(わすれゆき) 春を迎えてから、その冬最後のに降る雪のこと。「雪の別れ」「雪の果て」「雪の名残」なども同じ
斑雪 三春 はだら/はだれ雪/はだら雪/まだら雪/はだれ野/斑雪山 降り積もった雪が消え残りまだらになった状態。
春愁う、春思、春怨、春かなし、春の恨み、春におぼえる愁いをいう。特別な理由がある愁いではない。
    花が咲き鳥が囀る季節ではあるが、ふとしたことで心がくもるのも春ならではのこと
地こすり 山の積雪が、春暖の候になって下から解けはじめ、積雪が全体として山腹を崩れ落ちる現象
鳥雲 小鳥が群がり飛び、遠くから見ると雲のように見えること。

 後記:
今回の兼題は「五輪」でした。私はすぐに五輪塔でいこうと思いましたが、なかなか詠めずにオリンピックの五輪にしました。
当季雑詠は大好きな人に手作りの、缶で作った風車を頂きました。庭に吊して毎日眺めています。残しておきたい句です。
新しいスマホに変えて10日目でしたので、zoomの操作にまごついて又々迷惑を掛けてしまいました。これに懲りずに冨川先生、
皆さん方宜しくお願いします。今日も又勉強させて頂き有難うございました。次回を楽しみにしています。(まさ)


写真はシャガです。







第五回Zoom句会アマチュール  2021年2月21日(日) 実施しました。

― 兼題は再び写真になりました―
宝塚の写真ですが、写真からの連想で、 舞台、けれん、あこがれ、化け物……何でも自由な連想をお願いします。





兼題(上記)写真
(1)大階段けれんみ輝き華ひらく 吉野
(2)トップたり夢を背負いて初稽古 ケイタ
(3)雪月花満天の宇宙星舞台 まっち(優秀)
(4)春興の一日暮れて一人かな みなみ
(5)春歌や名曲美声華の舞 紀州人 
(6)霙降る出待ちの列に傘のなし 林  
(7)花雪や腿たかくあげ春隣  谷口
(8)春暑し麗(うる)しき乙女夢舞台 夏田
(9)すみれ咲く楽しき甘き君知りぬ 金時娘
(10)宝塚夢の世界よ桃源郷 佐々木
(11)百年の道に連なる山茱萸(さんしゅゆ)や 高橋

当季雑詠
(12)満開の異人館街風見鶏 まっち
(13)鱈水菜踊る豆腐の四温かな  谷口
(14)亡き母の童女(わらめ)の笑顔桃の花 佐々木(最優秀)
(15)コンビニの跡地ひろびろ春の鳥 みなみ
(16)三寒に耐えて四温を待ち望む 高橋
(17)呼びあいて小鳥はしゃぐや春まつ木  吉野
(18)バスを待つ背をまるめて春寒し 夏田
(19)旅すれど梅の香のなしオンライン 林 
(20)一年を生きた喜びおでん酒 ケイタ
(21)観潮の九十九里浜砂街道 紀州人
(22)白い梅廃墟の庭に捨てた鉢 金時娘
(23)春昼(しゅんちゅう)やあまき香りに足止まり 佐々木(優秀)
(24)屋根を打つ雨水(うすい)のリズム春感受 高橋
(25)木々の葉の裏をさらして春嵐 夏田
(26)花鳥やめぐる季節のたのもしき みなみ
(27)立春に丹沢連峰白雲母 まっち
(28)恋猫がベランダにジュリエット 金時娘
(29)高千穂に古人(いにしえびと)訪ね春立ちぬ 紀州人
(30)去年今年閉ず老舗の戸雨滲みて 林
(31)会ひたくて逢ひたくて纏う春ショール 吉野
(32)シクラメン垂れる頭や冬旱(ひでり)   谷口(優秀)
(33)水鳥をやさしく抱く湖面かな ケイタ



参考
春暑し/はるあつし) 春の汗. 仲春或いは晩春、好天に気.温が高い状況
観潮(かんちょう) 春の季節を示す 渦潮を観ること
山茱萸、ミズキ科の落葉小高木。葉が出る前に黄色い花を咲かせ。別名でハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミ 。季語は春。



後記:今回はZoomで入りましたが途中私の映像が消えてしまいました。音声はつながっていましたのでそのまま続けました。
兼題の方は選句の点が散らばったようです。当季雑詠は佐々木さんの句が入りました。皆さんにこ迷惑を掛けましたが、
これからも宜しくお願いします。冨川先生・皆さん次回を楽しみにしています。
(河津桜)






第四回Zoom句会アマチュール  2021年1月24日(日) 実施   

今回の兼題は「ミャンマーの托鉢の写真」で一句です。托鉢 (たくはつ、 サンスクリット :pindapata)とは、 仏教 や ジャイ
ナ教 を含む古代 インド 宗教 の 出家者 の 修行 形態の1つで、 信者 の家々を巡り、生活に必要な最低限の食糧などを乞う
(門付け)街を歩きながら(連行)又は街の辻に立つ(辻立ち)により、信者に 功徳 を積ませる修行。

                   





  今回の参加者11名  
兼題(上記)写真
(1) 春風や竪琴の音背に歩む僧 紀州人
(2) 御降
(おさがり)や平和を祈る修行僧 佐々木(優秀)
(3) ランドセル托鉢のぞく冬晴れに まっち
(4) 異教の地聞こえてきそう竪琴が 吉野 
(5) 喜捨の音にビクリともせず経を読む 谷口
(6) 一列の托鉢僧に小正月 金時娘
(7) 行乞の村の道にも淑気かな みなみ
(8) 辻に立つ僧の跣足に色気立つ 林
(9) 冬の陽に身をまとう袈裟あふる徳 夏田
(10) この道を迷わず行けば日脚伸ぶ 高橋
(11)年の瀬もお布施少なく不況かな ケイタ                              
当季雑詠
(12) コロナ禍と気持ちがゆれる初詣 佐々木
(13) 亡き夫(つま)の年越え迎ふお正月 林
(14) たなびけば野焼きする人かげ黒く まっち
(15) 賀状戻る旧友浄土へ旅立ちぬ 紀州人
(16) ふるさとの畦道濡らす寒の雨 高橋
(17) 往生は雪降る町で菩提薩婆訶(ボジソワカ)金時娘(最優秀)
(18) 牡蠣蕎麦の磯の香りに海の音 ケイタ
(19) 亡き母の好きなふじやま雪帽子 吉野

(20) 亡くなりし友より賀状寒昴 みなみ
(21) 木蓮や山茶花時雨に打たれ待つ 谷口
(22) 初詣で寅さんも来ず団子かう 吉野
(23) コロナ禍で戸惑うなかれ受験生 夏田
(24) 正月にタスキをかけて夢つなぐ 佐々木
(25) 去年今年動かぬままに鐘は鳴る ケイタ(優秀)
(26) 寒椿花弁一つを欠いて咲き 金時娘
(27) お年玉岩倉紙幣笑みがます 夏田
(28) 初暦日々是好日(よきひ)願いつつ 紀州人
(29) 福袋愛しき真子の笑顔あり まっち
(30) 行く道と思へど襁褓(むつき)買ふ師走 林
(31) 読初の菊池寛作「マスク」かな みなみ
(32) 巣ごもりて曜日を問うや老夫婦 谷口
(33) どすこいにコロナ逃げてく初場所 高橋


参考
御降(おさがり)……元旦~3日に降る雨のこと、恵みを感じる新年の季語
淑気(しゅくき)……新年の季語、瑞祥の空気を感じるということ
菩提薩婆訶(ボジソワカ)……般若心経の一番最後
去年今年(こぞことし)……新年の季語
襁褓(むつき)……おむつ(御襁褓)
読初(よみそめ)……新年の季語 



後記:今回は私のzoomのトラブルがあり途中参加となりましたが、1時間30分程の時間を難しい言葉を理解して、俳句を詠むと言う事、とて
も勉強になりました。次回を楽しみに日々精進してまいります。冨川先生、皆さん有り難うございました。  
 
(写真は万両です)







 

第三回Zoom句会アマチュール :2020年12月20日 (日) 実施

今回の参加者11名     
兼題は「鬼」
(1)賀正の鬼朝風呂入り肝休め(気も休め) 夏田
(2) 咳すると鬼の形相コロナ禍な  高橋
(3)年の瀬に安寧をこめ鬼は外  佐々木
(4)冬コロナ滅ぼさんと鬼マスク 紀州人
(5)遠き冬妹とはしゃいだ鬼ごっこ  吉野
(6)摘みとりて鬼に金棒枇杷の花  谷口
(7)ベランダの鬼灯枯れて雨しとど  林
(8)鬼門封じなるぞ実南天ここに  みなみ
(9)念じたる鬼を仏にどんど焼き  金時娘
(10)コロナ禍に鬼滅の刃冬の虹 まっち
(11)夜焚火に鬼火をさがす喪中かな  ケイタ

当季雑詠

(12)粉雪が湯けむりに消ゆ草津かな  夏田
(13)  短日や仏間の母の影長し  林(優秀)
(14)孫来たる蜜柑食べてる音違う  ケイタ
(15)大掃除今年もはしょる師走かな  佐々木
(16)手酌酒晦日の鐘を一人聞く 金時娘(優秀)
(17)凩や香の冷えたる墓参り 谷口
(18)はやぶさ2宇宙の土産冬の雲  まっち
(19)旅鞄つひに出さずよ日記果つ  みなみ
(20)患う友回復祈り賀状書く 紀州人
(21)こんな事あるはずないのに冬花火 吉野
(22)悠悠とアメ横歩く12月  高橋
(23)白菜も一玉多い帰省鍋  ケイタ
(24)背に頬の温もり凍つ夜の二人乗り  林 
(25)幼な子の色とりどりに枯葉舞う  谷口
(26)満月や冬枯れの森煌々と  まっち
(27)浮遊する柚子を隨にもう冬至  高橋
(28)除夜の鐘コロナよ消えろ煩悩も 佐々木
(29)木枯らしの銀杏舞い散る通勤路  夏田
(30)ロンドンも疫禍のなかに漱石忌 みなみ(優秀)
(31)寒き日石焼芋の声暖届く 紀州人
(32)食事会白いマフラーきつく巻  吉野
(33)雪見酒小言繰言世迷言 金時娘(最優秀)

後記:今回はzoomのグループビデオになりましたので、当日全員揃うのに50分程かかりましたが無事に出来ました。
2時間程でしたが楽しかったです。
次回はプレバトに対抗するそうです。Zoomの操作は初めてなので教えて下さいました友人に感謝します。
皆さんありがとうございました。









第二回line句会アマチュール  2020年11月22日 (日) 実施
今回の参加者8名  

兼題は「隠」   
(1)葉隠れで魔除け厄除け柊の花 紀州人
(2)母の背に隠れて秋の初登園  林
(3)末枯(うらが)れて暖取る野猫見え隠れ 高橋(優秀)
(4)戸隠の蕎麦をたべつつ忍者村  佐々木
(5)隠れてもすぐに芽が出る貝割菜   ケイタ
(6)落ち葉掻く隠れた虫があわて出す まっち
(7)黄落や想い隠して遠回り  吉野
(8)行く秋に来し方笑う隠居かな  金時娘
(9)隠し湯の紅葉の山にありにけり みなみ
(10) 照紅葉子ら頬染めしかくれんぼ   谷口 

当季雑詠
(11)  黄朽葉のじゅうたん踏みし老夫婦 まっち
(12)落ち葉分けすくすく育つぶなしめじ ケイタ
(13)こんな事うれしいなんて星月夜  吉野(優秀)
(14) カラカラと冬に誘(いざな)う 落葉風  高橋
(15)辛い日々夢舞い戻る冬紅葉   紀州人
(16)恋に病み死に損なうて女郎花(おみなえし) 金時娘(優秀)
(17)かさかさと笑む幼児の落葉かな  谷口
(18)眼科出て空の青さよ冬ぬくし みなみ 
(19)虫時雨ラジオの声の遠ざかる  谷口
(20)雲場池水面に映える紅葉かな   佐々木
(21)朝寒や焼き立て香るパン屋の灯  林
(22)初恋をふと思い出す野菊かな  ケイタ
(23)とりどりのマスク泳ぐ酉の市  みなみ(最優秀)
(24) 小鳥来る便りなき子に荷を造る  林
(25)湯布院のそぞろ歩きに秋の空  佐々木
(26)リハビリで登りし4階白き富士  吉野
(27)くらやみのひとり鉄棒寒い朝  まっち
(28)担々麺体ぽかぽか息白し  紀州人 
(29) 秋高し彼岸の人か白き雲  金時娘
(30)イナダ鰤ハマチになりて空を飛ぶ   高橋

後記:今回 は10名になり賑やかでした。1時間15分の間でしたが、少し余裕が出て他の句も詠めるようになりました。
次回が楽しみです。皆さんありがとうございました。



  




 
  第一回lineアマチュール句会 :2020年10月25日 (日)  実施
今回の参加者8名 
 
兼題「素 」 
(1)片隅に一本の素麺夏名残り 金時娘
(2)冬近し赤らむ脚の素敵女子 高橋
(3)ひとり酒素秋の月に妻の顔 紀州人(優秀)
(4)ありがとう素直に言へる秋日和 林
(5)素揚げして卓までもたず銀杏や みなみ
(6)味の素万能だねと笑う母 佐々木
(7)秋日和素懐(
そかい)をとげる句入門 まっち(優秀)
(8)コロナ渦で桜並木も素の自分 ケイタ

当季雑詠
(9)物干しの髪耳にかけ秋の風 林
(10)学生街あの店いずこ秋の夕暮 紀州人
(11)  名月や定年の日に父撫でる  ケイタ
(12)初雪や喜ぶ犬は見当たらず  佐々木
(13)お互ひに詫びる久闊栗ごはん みなみ
(14)夜明け前鴨が鳴き出す秋の川  まっち
(15)千百秋(ちおあき)の無縁仏に残り菊 金時娘 (最優秀)
(16)ニュースでも季節感なく文化の日 紀州人
(17)満月に遠吠えするはジジイなり  佐々木
(18)秋耕と言へど一周三十歩  みなみ
(19) 新蕎麦を求め列なす秋祭り  高橋
(20)  病院の窓振り返り秋月夜  林
(21)歩を止める紫式部手に取りて  高橋
(22)裂き織りの素の糸切れし秋の空 まっち
(23)花に飽き心空(あ)きたり秋を厭(あ) 金時娘
(24)柿一口ふるさとの味母の声ケイタ

 

  後記:1時間の句会でしたが緊 張の中にも楽しい時間で勉強になりました。皆さんありがとうございました